2011年4月6日水曜日

2011年度 中学校・高等学校入学式

本日、2011年度の本校中学校(午前)・高等学校(午後)入学式が行われました。

雲一つない青空の下、この日を待つかのように花開いた桜の花にも見守られ、被災地では地震・津波の爪痕も未だ癒えぬ状態の中、無事に入学式を行うことができました。

今朝、入学式の準備のため早朝からチャペルに集合したアコライトの諸君に、以下のような話をしました。


この震災の混乱の中、立教大学は入学式を中止し、開講を1ヶ月送らせるという苦渋の決断をした。その中で、本校は予定通り本日入学式を行う。

仙台に住む友人からメールが来た。昨日、震災以来不通だったガスがやっと使用できるようになり、震災以来5回目の風呂に自宅で入れたとのことだった。「蛇口からゆるゆると出てきた温かいお湯に触れた時、涙が出そうになった」と言っていた。こんな何気ない「あたりまえ」を奪われているのが被災地の生活だ。

あまりに多くの人が、一瞬にして「あたりまえ」の生活を奪われ、「普通の」日常を奪われ、かけがえのない命を失った。被災地の状況を思えば思うほど、わたしたちが今日「あたりまえ」に入学式を迎えられることのかけがえのない尊さを思う。

アコライトの誇りは、こういった学校の節目となる行事に関わることができること。その誇りを持って、今日はかけがえのないこの入学式を、「普通に」「あたりまえに」行うことができるよう、しっかりとやろう。